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Rolls-Royce Phantom U Henley Converible 1931 |
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ん十年ぶりに箱を開けたところ、いくつかの部品が無くなっていましたが、それらは幸いぼくの技術で自作できる程度の比較的単純な形状のパーツでした(それでも、結構苦労しましたが)。問題はボディの塗装。ボディ塗装が途中でほったらかしにされ、ン十年が経過した状態で、しかもエナメル系のパクトラ・カラーであった為、復帰後第一作のコルベットで研ぎ出し教の信者になっていたぼくは、これを全部剥ぎ落として、ラッカー系で塗り替えて研ぎ出すことに決めます。でもラッカーで拭いても、塗料がプラスチックに浸透しているみたいな感じで全然 取れないんですよね。考えた末 しょうがないから、冷蔵庫からワイフに内緒で食品保存用の透明ケースを盗み出してきて、中の食べ物を処分してラッカーシンナーを一瓶程 どぼどぼと入れ、ボディを浸しておきました。でも、次の日になっても塗料が取れない、二日経っても取れない。四、五日経っても未だ完全に除去できず、結局一週間以上はシンナー漬けになっていたでしょうか。もちろん、そこまでやるとプラスチックには、とてもよくないことだ、というのはその頃のぼくにも容易に想像は出来ましたが、プラスチックが溶けたり表面が侵されてしまうこともなかったので(ちゃんと毎日ふたを開けてチェックしていた)、言葉に出来ない不安を感じてはいたのですが、何とか以前の塗装を完全に除去することが出来たので、ちょっと満足。でもそれからが大変。材質がかなり変質してしまったみたいで、前後のフェンダーの間、ステップ・ボードが別部品になっているため細くて長い連結棒の状態のところが、作業していると ばりばり、ぽきぽき繰り返し折れるのです。3回目くらいからは、芯棒を入れることを思いつき(最初に思いつくべきであったが)折れたところにピンバイスで穴を開けて真鍮線の芯棒を入れると、芯が入ってない隣のところが折れる。という訳でこの部分が端から順繰りに折れて行きました。合計7、8回は左右あちこちで折れたでしょうか。まあ何とか形になったときは、本当に心からの満足。 | ||
結構 凝り性の友人が、ん十年前にシャーシ、エンジンだけではなく、一番上の写真のラジエター・グリルの穴あけと縦の仕切り板も作っといてくれましたが(アルミのキッチン・テープ製です)、ん十年の間、箱の中であちこちぶつかって何回も引越しを経験していた為か、半分くらいばらばらになっていました。ちなみにこの仕切りは、実車では真直ぐではなく、左右の向きが対称のV字型になっており、この模型もそのように取り付けてあります(この仕切りは、実車ではエンジン温度の調節のためサーモスタットになっており、自動的に開閉します)。このタイプのクラシック・カーの場合、フロント・グリルの仕切りとワイヤ・ホイールがポイントとなるので、この二箇所は手を入れたいですね。このモデルのワイヤ・ホイールは墨入れをしたのみで、キットのままです。グリルの仕切り固定には瞬間接着剤を使いましたが、なかなかくっついてくれず苦労しました(すぐ取れる)。初めてだったこともあり、間隔がばらばらで見苦しいものとなっています。次に工作したイタラエリのファントムUの方は、もう少しましなラジエター・グリルが出来ました。今思うとこういうところの接着は、最初に少量の瞬間接着剤で仮止めをしておき、なるべく見えないところを完全透明タイプのエポキシで付けるのが、割と丈夫に出来ると思います。 それ以外には、エンジン・ルームに想像で補器を追加し、上の写真のようにインテリア周りもこの当時出来るだけ、手を加えました。ハンドル・シャフトを金属棒に置き換え、メーターガラスを入れ、メーターのリムも金属線で作り、スイッチ類を虫ピンで作り直しました。ウィンドウ・スクリーンも一枚板なので、塩ビ板に替えてあります。 |
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ボンネットは開閉式ではなく、開けた状態で固定してあります。 また、幌やシートは、ドライブラシやエッジのハイライト入れ、シャドウなど、本で読んだ AFVのテクニックで、クラシックな感じを出すよう努力してみました。自分では、かなり満足の出来です。研ぎ出しは、塗装後、クリアー掛け後、ともに一ヶ月以上の時間を置いてやってあるため、今でもかなりのいい艶を維持しています。ぼきぼき折れたフェンダーのところも、殆ど目立ちません。今、改めて見ると、もちろんあちこちにもっと手を入れるべきところが見えてくるのですが、でも 1/24 のサイズのクラシック・カーっていいですねえ。 |
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他のファンタムUの作品を見る。 → Rolls-Royce PhantomU Maharaja 1934 (イタラエリ 1/24) → Rolls-Royce PhantomU Darrin Countess Di Frasso 1938 (Auto Torque 1/43) |
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