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Ferrari 500 F2 1952 Belgian Grand Prix, Spa-Francorchamps
Alberto Ascari - World Champion
by Stephen Barnett
based on STAR TRON 1/43 whitemetal model
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このモデルは、英国を代表するフル･ディテイル・モデルの製作者、スティーヴ･バーネットによる2004年製作の作品です。彼自身によると、数多い自らの作品の中でも、お気に入りの一台なのだとか。バーネットの作風が非常によく出たマスターピースです。43分の一の小さなサイズに凝縮された、メカニックな、油のにおいがするようなディテイルの表現が非常に魅力的です。

1956年、イングランド中部のノッティンガムで生まれたバーネットは、幼い頃からモーター･スポーツとエアフィックスのキットが大好きだったとのこと。その頃の英国の男の子は、みんなそうだったんでしょうね。ティーンエイジャーの時代には、ソルジャー･フィギュアのモデル製作に没頭し、あちこちで賞を取るなど、この分野でかなり腕を磨いたようです。そのころ習得した技術が、後のカーモデル･フィニッシャーとして大きな糧となったのだとか。美大で写真を専攻した彼は、フリーランスの報道写真家として何年かをすごした後、一時知り合いから誘われてクラシック･モータースポーツ・チームの運営にも携わりますが、その関連のイヴェントなどで目にしたカーモデルの製作に自分も携わりたくなり、1987年からプロモデラーの世界に足を踏み入れることになります。この頃、とあるカーモデル・コレクターが見せてくれた『ワンマンファクトリー』の作品が、彼にフル･ディテイル・モデルを志す契機となったそうです。

このように、模型を作ることだけではなく、モータースポーツに対する幼い頃からの一貫した興味と、実車に対する知識と想い、また写真家としてものを見る｢眼｣や、フィギュア・モデラーとしてのセンスなどが、彼の作品に非常に絵画的で、無機質でない、においと手触りのある独特の存在感を与えてくれるのでしょうか。
バーネットは既成のキットをベースに、自分のモデルを製作していますが、モデラーとしての初期には一時、『マイルストーン・ミニチュアズ』のブランドで自らのモデルキットを製作販売していたこともあったそうなので、造形の技術やセンスが無いわけではありません。彼にとって、もとのキットとはあくまで「素材」に過ぎないのです。パーツの新規製作や、自作エッチング、旋盤加工、金属薄板の叩き出しなど、あらゆるテクニックを用いて、自らのイメージを形に移す作業を行ない、創り出された彼のモデルは、まさに彼自身の「作品」であります。



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スティーヴ･バーネットの
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＜参考資料＞
『歴史に残るレーシングカー』、ダグ・ナイ、グランプリ出版 1991
『ワールドカーブックス４フェラーリ輝ける情熱のマシーン』、レオナード・セトライト、サンケイ新聞社出版局 1972
『ワールド・カー・ガイド 3 FERRAR『』、ネコ・パブリッシング 1999
『カーレーサー群像‐アスカーリ親子』、世界自動車大百科週間モーターカー８（1978年4月20日）、日本メールオーダー
『F1全史 1950-1955』、ニューズ出版 2000
『アルベルト・アスカリ』、ウィキペディアフリー百科事典（ウェブサイト）

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