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Facel Vega FV2 Cabriolet 1956 |
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| ブガッティやドラエの歴史を引き継ぐ、戦後フランス自動車業界唯一の高級大型グランド・トゥアラー専門のカー・マニュファクチャラーがファセルです。 ちなみに FACEL とは、『ユール・ロワール鋳造工場(Forges et Ateliers de Construction d'Eure et de Loire SA )』の頭文字から取られた車名。ジャン・ダニノという一代の技術者・発明家兼起業家に率いられ、戦前に機械部品・機器の製造・鋳造メーカーとしてスタートしますが、戦後には パナール、シムカ、フォードなど、フランス国内生産自動車のボディシェルをはじめ、ジェットエンジン部品からステンレス流し台、スティール製オフィス家具まで製造する、大手の機械製造グループにのしあがります。しかし同社のメイン・カスタマーであったパナール社が、ボディを自社生産に切り替えることを決定し、大きな危機に直面します。 |
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| 戦後フランス政府は、15CV（約2.9リッター）以上の自動車にべらぼうに高い税金を附加することにより、小・中型車振興政策をとり、自動車産業の黎明期から世界のラグジュアリ・カーの市場をリードした、フランス製大型高級車メーカーを根絶やしにします。1950年代の初頭は、ドラーイェやタルボ・ラーゴなどの巨星が、次々に墜ちて行った時代でした。そんな中、ジャン・ダニノは誰も作らない（作れない？）大型超高級車の製造販売による自社の危機打開を決意し、1954年のパリサロンで、当時 シトロエンDS19の3倍の値段になる（2CV だったら12台買ってもお釣りが出たそうです）ファセル・ヴェガを発表します。 | ||
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| 当初からすべての構成部品を自社製パーツで賄うような愚は犯さず、エンジンにクライスラー DeSoto製の強力な4.5リッター
180HP V8を搭載したファセル・ヴェガは、市場から好評を持って受け入られました。発売直後から、ユーザーの要望によりエンジン・キャパを次々と強化、最終的には1962年の
6.3リッター 390HPまで行き着きますが、最後までクライスラーV8を堅持しています。 ファセル・ヴェガは決してスポーツカーではありませんが、絶対的な性能はたいしたものでした。1959年に発表されたHK500の6.3リッターモデルは、最高時速 240Km、静止状態から100Km/Hまでの加速時間がわずか8.5秒だったと言います。 |
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| i※注） 以前、このページに記載していた「このモデルのFV2 というのは、1961/62年に製造されたクライスラー製 V8 6286cc.のファセルⅡ シリーズ１か、1962/64年の V8、6765cc. シリーズ２だと思うのですが、どちらかはよく分かりません。」という項目は、浅学の故の完全な間違いです。申し訳ありませんでした。 | ||
